飛浩隆『グラン・ヴァカンス 廃園の天使Ⅰ』

飛浩隆著『グラン・ヴァカンス 廃園の天使Ⅰ』読了。

面白かったです!
なんかものすごくオーソドックスな、むかし好きだったSFって感じの空気が流れていて、とてもいい感じですね。

変な言い方ですが、AIたちが生き生きしていてとても個性的です。

物語は、仮想現実のリゾートが舞台。
ある時を境にしてゲストが訪れなくなってから千年、AIたちだけによるヴァカンスが続く楽園に、ある日……という展開のお話も面白かったです。

2014年に読んだSF

後半伸びなかった〜〜。
読了順、敬称略です。

  • 野﨑まど著『野﨑まど劇場』
  • 小松左京著『日本アパッチ族』
  • 小松左京著『復活の日』
  • 小松左京著『果しなき流れの果に』
  • ピーター・ワッツ著『ブラインドサイト(上)(下)』
  • 小説宝石編集『SF宝石』
  • 下永聖高著『オニキス』
  • 東浩紀著『クォンタム・ファミリーズ』
  • ヘリベマルヲ著『KISSの法則 Keep It Simple, Stupid!』
  • 笹本祐一著『ミニスカ宇宙海賊 #01〜#12』
  • 北野勇作著『社員たち』
  • ミシェル・ウエルベック著『素粒子』
  • 笹本祐一著『妖精作戦:Ⅰ〜Ⅳ(完)』
  • 西崎憲著『世界の果ての庭 ショート・ストーリーズ』
  • 笹本祐一著『ARIEL #01〜#02』
  • フィリップ・K・ディック著『ユービック』
  • 笹本祐一著『星のパイロット #1〜#3』
  • 高山羽根子著『うどん キツネつきの』

計34冊でした。
数こそ少ないものの、素晴らしい作品を読むことが出来ました。

30年目の妖精作戦

先日、ちょっと理由があって読んだ笹本祐一さんの『妖精作戦』4部作。

僕は、1984年に発表された『ニューロマンサー』を機に勃興した「サイバーパンク」の「パンク」という部分に、なぜか拒否反応を起こしてSFから離れました。
別にパンク自体嫌いなわけでもなく、ただなんとなく語感になじめなかったというだけなんですが。
しかも、後に『ニューロマンサー』読んだり『攻殻機動隊』観たりしたら、むしろ好きな世界だったというアホです。

とにかく、それで30年近くのあいだ、熱心な読者ではなくなってしまいました。
完全では無いですが、それまでに比べれば、あんまり読まなくなったんです。
といっても、それまでもファンダムにいるような濃い人たちに比べたらライトなファンでしたが。
それがさらに薄く。

ところが、まるでそれと入れ替わるように、本作が上梓されていたんですね。
たぶん発表当時にこれに出会っていたら、僕はSFから離れることはなかったと思います。

作品は、超能力と女の子と学園と当時の等身大な若者の描写と宇宙人と月面基地とメカとメタとパロディとハードSFとハチャメチャとシリーズの最後の切ない感じと、欲しいもの全部入りです。

全く何というか、30年前の自分に言ってやりたいですね。
「離れることはない、お前の読みたいSFは目の前にあるぞ〜」って(笑)
それでも、これを知らずに人生を終えることが無くて良かったです。